妊娠・出産の異常~女性の病気について~
妊娠中に気をつけたいこと
妊娠中の注意点
妊娠は、女性にしか体験できないステキなイベントです。とはいうものの、いつもと違う状況に戸惑うことも多くなってきます。そんなときは、がんばり過ぎず周囲に助けを求めることも必要です。
 妊娠初期~分娩にかけて起こりやすいトラブルをまとめてみました。
症状
つわり
個人差もありますが、つわりの期間は妊娠4週目~16週目前後といわれています。つわりは、多くの妊婦が体験するものですが、原因はまだ解明されていません。
 主な症状は吐き気や食欲減退、情緒不安定などがあげられます。このつわりが重症化すると、「妊娠悪阻」とされ、つわりの症状に加え、体重の減少や脱水症状を引き起こします。
 妊娠初期は、ただでさえ体に変調を来たしやすい時期なので、無理をせずゆっくりと過ごしましょう。
切迫流産
切迫流産とは、流産の兆候(出血・下腹痛)がみられるものの、まだ流産まで至っておらず、流産の一歩手前の状態のことをいいます。
 原因はまだわかっていませんが、切迫流産と診断されると絶対安静を余儀なくされます。出血や下腹痛がおさまり、胎児が順調に育てば問題ありませんが、出血が多い場合などは、入院しなければならないこともあります。出血がみられたらすぐに医師の診察を受けましょう。
前置胎盤
通常、受精卵は子宮底部に着床し、胎盤を形成します。胎盤は、赤ちゃんに酸素や栄養を送る大切な器官ですが、その胎盤が子宮口に位置してしまい、その一部または全部を覆ってしまうことを前置胎盤といいます。
 前置胎盤になると、出産時の赤ちゃんの出口が胎盤でふさがれてしまうので、通常の分娩は困難になり、帝王切開での出産が多くなります。
 症状は、突発的な出血で、痛みはありません。これを警告出血といいます。その後大量の出血を伴う場合もあるので、少量でも出血が見られたらすぐに医師の診察を受けましょう。
妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群の原因は、まだ解明されていませんが血管が何らかの原因で収縮し、それにより高血圧が生じ、蛋白尿や浮腫が起こると考えられています。
 症状が進行すると、赤ちゃんに十分な栄養が行きわたらず発育不全になったり、分娩時のリスクが増加するなど母子共に危険な状態に陥ります。
 塩分の取り過ぎや、太り過ぎに注意することによって予防可能な病気です。規則正しい食生活を心がけましょう。
帝王切開
帝王切開は、逆子や多胎であることがあらかじめ判明しており、母子の安全性を重視して陣痛が始まる前に計画的に帝王切開をする「選択的帝王切開」と、分娩 時に何らかのトラブルが発生し、母子共に危険な状態に陥ったと判断された場合に緊急的に帝王切開をする「緊急帝王切開」の2つに分類されており、全分娩件 数の17%を占めています※。
 赤ちゃんの発育は、自然分娩と何ら変わるところはないのですが、お腹を切っての出産となるため、傷の回復など体が万全な状態になるには少し時間がかかります。出産後の子育ては体力がいるものですから、術後は周りの協力を得つつ、安静に過ごしましょう。
 ※出典元:厚生労働省 平成17年「医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」
Check! 思い当たったら 妊娠・出産の異常の恐れあり!?
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